舞台観劇で感じた6つの素敵な事。
2021年11月22日
こんにちは。
Sakaseru代表の小尾です。
先日、Sakaseruがインタビューさせて頂いた瀬尾タクヤさんの出演される、舞台 蜜蜂のクビレを観劇して来ました。
観劇する1週間程前に瀬尾さんご本人より「この度一年半ぶりに舞台に立たせて頂くことになりました。」とのご連絡を頂戴し、これは絶対に観劇に伺おう、と即決しました。
以前インタビューをさせて頂いて以来、個人的に瀬尾さんの事が大好きで、表情や雰囲気、演技から物事の考えまで、違和感なくすっと自分の中に入っていく方と出会えることは珍しいですので、お話させて頂いてからずっとファンを続けています。
僕自身も観劇に伺うのは久々ですし観劇回数も決して多くはありませんが、その様な立場だからこそ伝えられることもあるのではないかと思います。
こちらのコラムでは、まだ舞台を知らない方に少しでもその良さをお伝えさせて頂きたく、今回観劇致しました「舞台 蜜蜂のクビレ」の事を交えながら、舞台の素敵な事を6つご紹介させて頂きます。
1. 舞台制作のチームワークが直接感じられること
2. 毎回異なる推しの演技、表情を見られること
3. 声や感情がダイレクトに届く所
4. 新しい推しが見つかる可能性があること
5. 演者とお客さんの距離感が近いこと
6. 人生を救われる可能性があること
1. 舞台制作のチームワークが直接感じられること
舞台と聞くと、演者さんの活躍がまず先に頭に浮かびますが、実際に観劇をすると
・演者さん
・舞台セット
・照明
・音響
こういった方々のチームワークの上に舞台が成り立っていることがよく分かります。
今回は海の家が舞台だったのですが、経年変化したいわゆる昔ながらの海の家がそのまま舞台に存在し、まるで近くから海の音が聞こえてきそうな作り込みでした。
舞台は開幕前から見ることが出来ましたので、海の家を舞台にどんな物語が始まるのかワクワクします。
今回の舞台では朝から晩の時間設定、途中花火が上がる演出もありましたので、それらを表現する照明や音響も演者さんのセリフに合わせて見事に演出されていました。
勿論映画や動画配信でも同様の事が行われていると思うのですが、舞台は間近にチームワークの素晴らしさを感じることが出来ます。
そして、舞台は観客席に座る人達の事も計算されて作っていますので、舞台を観る僕達も作品を完成させるためのチームの一員なのだと思います。
2. 毎回異なる推しの演技、表情を見られること
「演者」と呼ばれる位ですから、舞台毎に異なる役を演じるのは当たり前のことかもしれません。しかし、自分の好きな演者さんの異なる表情や演技を目の前で見ることが出来るのは、舞台の醍醐味です。
今回僕のお目当てであった瀬尾さんの演技は「サンドアーティスト」と呼ばれる砂で作品を作るアーティスト役だったのですが、前回観劇した「ハリトビ」という舞台の瀬尾さんとは全く異なる役柄でした。
まるで同じ人物とは思えないような演技を、一人の推しを通じて楽しむ事が出来ました。
しかし、良く演技や表情を見ていると、全く異なる役柄であったとしても、人間の中からにじみ出る人柄や雰囲気は一本の芯が通っていることに気付かされます。
恐らく、近い距離で演技を見ているからこそ、演技を通じて演者さんの本来の姿に気付けるのだと思います。
3. 声や感情がダイレクトに届く所
今回の舞台は赤坂レッドシアターにて上演されました。
席数は200程度の小さな会場。それだけ演者さんと観客の距離も近く、セリフの一つ一つを体で感じることが出来ます。
誤解を恐れずに言えば、どれだけ音響の技術が向上したとしても、直接投げかけられる演者さんの声に勝るものは無いと、舞台を観る度に感じます。
何故なら、演者さんはどこかの誰かに話しかけているのではなく、観客一人ひとりに言葉を投げかけているからです。
もしまだ観劇に行ったことが無く、今後行ってみたいと思われている方は、是非小さな公演会場の舞台から観劇されることをお勧め致します。
僕の今まで行った会場ですと、
・赤坂レッドシアター
・新宿シアターサンモール
・シアター711(下北沢)
この辺りの会場が演者さんのセリフをダイレクトに感じやすい、こじんまりとした素敵な劇場です。
4. 新しい推しが見つかる可能性があること
今回の舞台の出演者は8人。映画や大掛かりな公演と比較すれば、出演者の数は少ないと思います。
それだけ一人ひとりの存在が際立ちますし、全員が物語の中で重要なセリフを話します。僕は瀬尾さんの演技を観たく観劇に伺いましたが、観劇後は瀬尾さんは勿論、他の演者さんの演技も素晴らしかったですので、好きになることが出来ました。
今回の舞台に限らず、推し以外の演者さんも好きになることは往々にしてありますので、舞台に行けば自分の新たな「推し」や「好き」を発見することが出来ます。
因みに、今回の舞台の脚本を手掛けた堤泰之さんは、以前観劇した「ハリトビ」の脚本も手掛けており、トゲがあるのだけれどもあたたかく、最後はプラスに抜ける素晴らしい話を書かれる方です。
こうして、演者さん以外にも好きな人を見つけられる機会を舞台は与えてくれます。
5. 演者さんとお客さんの距離感が近いこと
多くの舞台では、終演後演者さんが舞台上から挨拶をして下さいます。
今回の舞台では、主演の鎌苅健太さんが、瀬尾さんに話を振ってショートコント(?)の様な掛け合いを見せて下さいました。
役柄のスイッチがオフになった演者さんの魅力を間近に見れる機会は本当に貴重です。
最後にはコロナの状況を踏まえ、観劇に来て下さった観客への丁重な挨拶もして下さいました。
舞台における演者さんとお客さんの距離感の近さは、物理的な距離は勿論、演者さんと観客との気持ちの距離も同様だと改めて感じさせて下さいますし、これを実現できるのは舞台なのだと確信しています。
6. 人生を救われる可能性があること
こんな言い方をすると大分大げさだなと思われるかも知れませんが、少なくとも今回の舞台では、自分自身の気持ちを救われたなと感じる場面が幾つかありました。
元々涙腺の弱い人間ではあるのですが、今回も涙を流しそうな場面がありました(恥ずかしいのでこらえましたが)。
観劇する人それぞれで、立場や状況も異なりますから、心に響くセリフや演技も人それぞれです。しかし、舞台という近い距離で受け止める演者さんの言葉は何かしら僕達の心に残ったり影響を与えてくれる可能性があります。
なぜなら、舞台はどこかの誰かに発せられた物ではなく、観劇しに来た僕達一人ひとりに何かを伝えようとしてくれるからです。
最後に
ここまでコラムをお読み下さり、本当にありがとう御座います。
個人的に感じる舞台の素敵な事をご紹介させて頂きました。
この様な時期ですから、中々人の集まる場所に行くのもはばかられるかもしれません。
しかし、こちらのコラムを読んで下さった方が、一人でも「舞台に行ってみようかな」と思って下されば、とても幸せなことです。
瀬尾タクヤさんのインタビュー
https://www.sakaseru.jp/user/interview/actor/id/33
蜜蜂のクビレ公演HP
公演期間 : 2021年11月17日(水)~28日(日)
https://no-4.biz/mitsubachi/
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