2019年08月05日
こんばんは!
部屋の冷房が壊れて本当に辛い、Sakaseru運営スタッフのアスカです。
本日は観劇レポート・舞台「ひぐらしのなく頃に〜流・明〜」をお届け致します!過去アニメ化・実写映画化もされた、超有名ノベルゲームの舞台版です。
スタッフは結構がっつりひぐらしが好きで、舞台化に不安がないではなかったのですが…。
結論から言ってしまうと超!!!!大満足でした。いかに大満足だったかをお伝えするメールマガジンです(?)。
もともとは[流]のバージョンだけチケットを取って臨んだのですが、あまりに素晴らしかったので夜の[明]も当日券の抽選に並んで、見てきました…!!
熱意だけは込めましたので、読んで頂けたら嬉しいです!
※最大限配慮はしましたが、今回は、原作ゲーム「ひぐらしのなく頃に」全体のネタバレを含みます。
※なっがいですしこれまでお届けしたレポより、かなりオタク色の強い感想となります…!!
*
今回の観劇のきっかけは大変些細なもの。たしかチケットサイトのメールマガジンか何かでその名前を見たのでした。
懐かしいタイトルに、「見に行こう!」とすぐに決めました。ひぐらしが一番流行った時期から10年以上経つ今、舞台化するそのこと自体に強く惹かれたからです。また、ゲームらしいデザインをされたキャラクターたちを、舞台上でどのように再現するのか。コメディ色の強い場面・残酷表現がある部分はどこまで表現するのか、など、気になる部分が盛りだくさんでした。
チケットを予約したときには残席はもうわずかで、私の席は正面から舞台を見ることのできない位置でした。その点だけ残念に思いながらも、前知識を一切入れずに、わくわく9割、不安1割で当日を迎えました。
劇場内は写真撮影禁止でしたが、入口前のお花は撮影させてもらえました!
本当に沢山のお花が立ち並んでおり、キャストの皆さまも力ある、ファンの方が沢山いらっしゃる方々なのだと、ここでもわくわくしました…!
ひぐらしを知らない方にお伝えしますと、原作ノベルゲーム「ひぐらしのなく頃に」は、プレイヤーに謎を提示する【出題編】4編、謎が少しずつ解かれていく【解答編】4編から成ります。一つ一つのストーリーは基本的に独立しており、共通するのは平和で楽しい日常パートと、そこから突然反転するミステリー・ホラー面のギャップ。
ちなみに今回の舞台は、キャストと内容を変えた[流]と[明]とがあり、私が事前に購入したチケットは[流]。お昼の回でした。
「舞台化するのはどのストーリーなのだろう?」そのあたり、全く事前に調べなかったので、それも当日の楽しみでした。
席に着いてみると、舞台がそれはもう近い!!舞台そのものが大きいサイズではなく、しかも舞台を囲むように席が配置されているため、大迫力です。
上演時間が近づくと、物語の舞台「雛見沢村」に寄せ、「町内放送」としてアナウンスが流れます。その徹底ぶりに、期待値がどんどん上がっていきました。
いよいよ、上演開始です。
冒頭、流れるBGM。この時点で涙ぐむ私。
そこには――
(ままままままま前原圭一さんだーーーーっっっっっ!!!!!!!)
主人公・前原圭一がそこにいました。あの赤いベストと、半ズボンと、細い手足と。お顔がとんでもなく格好いいですが、でも確かに、前原圭一でした。
次々主要メンバーが出てくる度に、その再現度に圧倒されます。
(レナの腰のリボン・ブーツ・スカートこまかーーーーーい!!!)
(魅音!!魅音ーーーーーー!!沙都子っっ、梨花ちゃーーん!!!)
許されれば、全員の名前を大声で叫んでいたと思います。
ゲーム内の立ち絵で、アニメの映像で、かつて見たキャラクターたちが衣装ごと、見事に再現されていました。可愛いとか、格好いいとか、もちろんあるのですが、それより先に「本物だー!!」というよくわからない気持ちが先行しました。
また、更に驚いたのは、セリフが始まってから。役者の皆さま全員、アニメ版の声優さんの声・演技をかなり意識されていたのではないでしょうか、ものすごく近いものになっていました。目をつむったらアニメ版の声優さんが言っているのかと思うようなシーンもあり、この徹底ぶりは、最後まで驚かされました。
後に、2.5次元舞台に詳しい友人に聞いてみたところ、そこまで寄せるかどうかは舞台の方針次第ということだったので、原作やアニメ版への、リスペクトの1つの形でしょうか。私としてはとてつもない感動でした。
新たにキャラが出るたびに私の叫びはこんな感じだったので割愛しますが、1つだけ。一番の推しキャラ・鷹野三四さんの再現度も本当に素晴らしかったです……!!
ひぐらしに限らずミステリアスなキャラクターというのは、一歩間違えるとチープになってしまいますし、すごく難しいのではないかと思っていて、その点こちらの鷹野さんは怪しくて、美しくて、最高でした…!!ジロウさんの筋肉も…!!
*
冒頭ワンシーンから暗転、いよいよ物語が始まります。
前述の通り、どのストーリーかまったく調べていない状況です。どれだどれだと思っているうちに、確定する場面が登場しました。ひぐらしをご存知の方にお伝えすると、人形を渡すシーンです。
その場面で、[流]が原作の綿流し編のストーリーであることがわかりました。私はメインヒロインの中では、このストーリーでスポットの当たるキャラ・魅音が推しなので、ストーリーが確定する場面を大喜びで見ていました。
そして舞台は元のストーリーに忠実に展開していきます。
この2つの物語の肝は、双子の入れ替わり。それも見事に、双子の役者さんであるYAEさんとMIOさんが演じます。私はストーリーを知っているので、役者さん自体も入れ替わっていることが早々にわかりましたが、お陰でものすごい早着替えをしていることまでわかり、その度におお、と思っていました。こういう場合、普通の舞台でどうしているのかわかりませんが、そこにも強いこだわりとリスペクトを感じます。
入れ替わってのデートシーンでは暖かく微笑ましい気持ちに。
一方で、聞かれてはいけない電話で入れ替わられていたことに気づくときには、ぞっとするような…主人公・圭一の翻弄される気持ちそのままに、見入ることができました。
また今回の舞台の特徴の1つは、客席と舞台との一体感でした。
「360°を客席で囲み、まるで客席に座っていても、物語の舞台である「雛見沢」にいるような感覚」とのコンセプトは公式ページで読んでいたものの、どんなものなのか想像がついていませんでした。しかし、はじまってみるとそれがよくわかりました。
360°を客席に囲まれているため、現実の世界に決まった「前」「後ろ」がないのと同様、どこかの方向に「見せる」ということが少なく、舞台の上も、私達観客席も1つの空間になっていました。
もちろん、舞台上は形式的に「前」が決まっているので、見せ場のシーンなどではそちらに立つことも多かったのですが、日常のじゃれあうシーンなどは前も後ろもなく全体を使っていました。
(お陰でめちゃくちゃ近くで役者さんを見れた場面があり、すごくありがたかったです…本当に皆さん顔がおきれいです…)
そのほか、あのエンジェルモートの衣装の再現度。
登場人物の狂気の表現。
印象的な効果音。
挙げていけばきりがないのですが、ラストシーンまで、本当に、素晴らしい舞台でした…。
*
最後にもう一つ、今回の舞台が素晴らしかったとお伝えできる理由があります。
前述した通り、[流]を見終わった私はどうしても[明]も見たくなり、当日券を抽選で購入しました。
([明]については割愛しますが、役者さんも演出も全てが体当たりで、そちらも本当に素晴らしかったです…!!)
[明]は[流]の種明かしに近い内容で、謎は残るものの、[流]の裏側は、ほぼ知ることができます。
それでも私は[明]を見終わった後、「続きが見たい!」と思いました。私は原作ゲームをプレイ済みなので、全部の内容を知っています。にも関わらずそう思ったのは、今回の舞台がひぐらしの持つ空気感を、見事に落とし込んでいたからだと感じています。
というのも、原作ひぐらしが持つ吸引力の要因の1つは「幸福な未来が見たい」とプレイヤーが思ってしまうことだと考えています。物語ごとに形を変える惨劇に、「どうして平和なままでいられないのか」「どうすればよかったのか」と、感情を揺さぶられながら読み進める…。舞台版でも、日常パートの本当に暖かく楽しい空気と、シリアスパートへのひやりとしたスイッチが、しっかりと、舞台上に表現されていました。実際、私は空気が冷たいものに切り替わるごとにすごく嫌だな、と感じていて、いかに没入できていたかがわかります。
「また、楽しそうにしている登場人物たちが見たい」と、自然にそう思っていました。
一方で、きっと私がもっとお芝居を知っていれば、もっともっとすごい演出・表現が見抜けたのだろうなあ…と悔しく感じました。やはりお客さま含め、観劇のお好きな方、劇に限らず現場を大事にされる方々の見ている世界を、もっと感じていかなければ、と思います。
*
どうしても偏ったレポートになってしまったように思えてなりませんが…!!
でも本当に素晴らしい舞台でした!!
もし再演があるなら、個人でお花を出したい、とも本気で感じました。特定の演者さまに対してではないですが、この舞台を上演してくださって、本当にありがとうという感謝の気持ちが自然に湧いたからです。
何かの現場を見る度、一歩一歩、お客さまの気持ちに近づけているような気がしています。
本当に長くなってしまいましたが、ここまでお読み頂き、本当にありがとうございます!
また来週日曜のメールマガジンや、ブログ、Twitterなどを覗いて頂けたら嬉しいです。
引き続きSakaseruをどうぞよろしくお願いいたします。
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